ツイッターより転載した備考録 ガンダムAGE

備考録・ガンダムAGEを最新話まで視聴した状況だが(11話のみ未視聴)、自分は肯定。よく出来ていると、部分的には誉めている。
話の状況説明に、説明的な台詞・回想・ナレーションを過度に入れず、基本的に視聴者への状況把握を、ほとんどキャラクターのやりとりで済ませる事を、高いレベルで完了させているのは、少なくとも、プロの仕事に思える。
各々の作品により、無説明に見える用で、やりとりで状況説明しているタイプと、説明のデコレーションでボリューム感を出すタイプが両方あり、それぞれでヒット作が出ているので、どちらが正しいではなく、様々な形がありえると受けとめる事が必要だろう。
ライトノベルの分野において、上遠野浩平氏の影響を西尾維新が受けていると言う話を目にすることは有るが、前者の形が上遠野浩平の作風であり、後者の形が西尾維新の作風と受けているので、一概に影響とは言えないし、どちらの作品構築方法も間違いではないだろう。
ちなみに、両者が影響を受けた作家として、漫画家の荒木飛呂彦氏を上げているが、この人の作風は前者と後者の両方の性質がある。

話は戻ってガンダムAGEだが、キャラのやりとりで状況把握させる前者のスタイルとすると、ありがちなネタが並ぶ話と思えるかも知れないが、酷い作りとの言い方にはならない。
ただ、話の状況把握が出来ても、現時点までの第一部が凡庸な話と見えて、スパイスが足らないと言う印象は出てしまうかも知れない。
ただ、過去にガンダムを楽しんだことが無い新世代向けとして視るなら、なめらかな仕上がりだろうな。
大枠についての、現時点までの感想はこんな感じ。枝葉について言うと、敵メカがダークカラー系の為、新種が出ても区別し辛い。AGEの売りは進化するガンダムで、その進化の切っ掛けが敵の進化なんだから、もっとぶっちゃけて、敵メカデザインを区別出来たほうが良い。
主人公サイドについては、タイタス・スパロー共に接近戦機体なので、もう少し派手な区別が欲しかった気がする。実はそのタイタスとスパローがあるから、AGE1ノーマルの存在価値が負けないと言う狙いがあるのかもしれんが。
ストーリーについては、前述で、キャラクターの、やりとりでの状況把握について話をしたが、如何せん綺麗に教科書みたいに作った為に、先の展開に対するサスペンスが弱いのが問題か?
UEの異質感を強調したいならそこを強化する点だったんだろうが、艦長とファーデーンコロニーの内乱とXラウンダーの展開が食い合って、謎としているものが薄まった上に判り辛さがでてしまう、狙いと反対の現象が起きたのでしょうか?。
専門職が作成した作品なので素人が口を挟めませんが、予め作るべき大枠を作っておく所で、三部構成にする前提が縛りになったのかと感じます。
過去作との比較・直近のガンダムダブルオーは、ファーストシーズンだと話毎にサスペンス的な謎を織り交ぜても、四人居るマイスターの誰の話か?ソレスタルビーイングと三国家どの話かとテーマが分かれていて判りやすく興味が広がりやすかったです。
ダブルオーセカンドシーズンだと、毎回新しいメカかギミックが出てきて、話の終わりに次回への疑問点が出て、その次回の前半で予想覆しを行うのがテンポ良く行われ、非常に理想的な気がします。
ダブルオーは、その前にあったガンダムシードよりも、同時期のアニメのコードギアスと併せて、その上手い話の作り方を参照とするべきだろう。

ちなみに、ガンダムダブルオーとコードギアスは、キャラクターやりとりで状況把握させるタイプだが、説明役キャラが、他のキャラに何かを説明するシーンで情報を補っていたりする。(例・スメラギ、カタギリ、エイフマン。)
過去作のガンダムシードだと、如何せん十年前の作品なので色々言えないが、視聴者が予想付く展開を引き伸ばしたり(コロニー崩壊とか)、回想シーンを多用、それでいて説明のデコレーションが多い後者のスタイルの為、状況把握が置いてきぼりだった。
まぁ、ガンダムシードのフィードバックが、ダブルオーやAGEかも知れないが。
AGEはシードのフィードバックはあるが、ダブルオーのフィードバックを学ぶのはありかと
メカデザイン・ガンダムシードの際は、その前の∀のデザインが、多様性の爆発的広がりだったので、斬新じゃ無くても良い。趣味なんだからといった、趣味ベースの狙いがあった気がして嫌いじゃないです。
しかし、アスランの機体が赤系統を一貫した以外には、カラーリングが一言で言い表わしにくい物ばかりで、ウイングの時よりキャラクター性押さえ目でもう少し全体コンセプトをしっかりした方が良かったかな。工業デザイン的渋い色ながら、子供向けキャラクターを狙う両立は難しいです。
アストレイや、デスティニー含めて、形状の多様性を描いたのは楽しかったですが。
ダブルオーのメカデザインは、ソレスタルビーイングと三大国家それぞれの所属で系統違いをまとめて、なをかつデザイナーが勢力で違っていたので、多様性と大枠の整理がなされていて良かった。
AGEのタイタスとスパローじゃないけど、人革連のどっしりした機体と、ユニオンのスマートな機体と言うような体系違いの面白さもあり、過去作の勉強を感じられた。
で、他作品の比較は、他の過去作はキリがなく、他のアニメと比較(よく言われるダンホール戦記との比較)は、見てなかったりするのでまたの機会になる。
今回の、AGE見て思った事メモは、ブログにまとめてメモするとして、一旦終わり。